陸上(車いすレース/トラック種目)
樋口 政幸
「パラリンピックにも、勝敗にも、特に強いこだわりはありません」
そんなふうにさらっと言ってのけるところが、この選手の魅力だ。
「もちろん、やるからには勝ちたいという気持ちは少なからずあります。でも、それが一番ではないんです。何をどうすれば、どこまで速くなれるのかを追求することが楽しい。僕にとってパラリンピックは、その力をすべて出し尽くす舞台。最高のパフォーマンスをすることが、最大の目標です」
無駄のない動きでトラックを駆け抜けるその姿と同じように、陸上に対する考え方にも、 “力み”はまったく感じられない。どこまでも自然体。それが樋口政幸選手だ。